溶接ガンの音、火花! 金属の匂い。どこの溶接現場も似たようなものです。しかし、それぞれのプロジェクトの真の美しさは、プロジェクトの独自性と補修を行うチームのシナジー(相乗効果)にあります。
2024年6月中旬、我らがシニアプロジェクトマネージャー兼RAWスペシャリスト、Jerome Garot(ジェローム・ガロット)が大分のプロジェクトのため日本へと出発しました。
日本は品質を追求する国。最新の技術、材料、そしてテクノロジーを常に取り入れています。そのような国で、当社の専門知識と耐火物における最高のイノベーションをENEOSの大分石油精製所と共有できたことを光栄に思います。
今回のターンアラウンドは、ENEOS史上最大規模であり、延べ3,500人の作業員が現場で作業しました。
日本では、ダウンタイムがほとんどなく、作業が効率的に連続して流れるように整理されており、目覚ましい成果を生んでいます。このプロジェクトには、SILICON AsiaからRAWプロジェクトマネージャーが2名、RAW監督者が1名、RAWオペレーターが2名、安全監視員が2名、補助作業員/研磨作業員が3名、合計20人のクルーが参加しました。
作業は、第三段分離器のサイクロンおよび再生塔内の内部ライザーにおいて行われ、62日以内に完了しました。このプロジェクトでは、多くのSpeedSeriesアンカーが採用されました! SpeedHex®6、SpeedHex®3、SpeedHex® Mini、SpeedVee®、SpeedTab®です。汎用性が高く効率的な組み合わせによって、ユニット内で最適な性能を発揮しながら高速度での施工が可能です。
古いライニングから浸炭鋼を取り除くのは、間違いなくきわめて困難な作業でした。
「解体工事と表面処理に全責任を負うのは今回が初めてでした。
新しい大規模なチームで、あの2013年を彷彿とさせるような新鮮さを感じました。心が躍りました。」
- Jerome Garot(ジェローム・ガロット)
そうした中、さまざまな方法を試した結果、適切なツールを活用することにより最も効果的なアプローチが決まりました。
「私たちが考案した新しいやり方は非常にうまくいきました。この方法でなければ、期日までに作業を終わらせることはできなかったでしょう。」
- SILICON Asia株式会社 取締役 八嶋知己。
専門技術者であるということは、品質管理技術に精通し、業界最高基準に仕上げるために目を光らせる番人として行動することを意味します。
SILICONのフルサービス・ソリューションは、長年積み重ねてきた経験の賜物です。Rapidアーク溶接技術に関して、業界をまたいだ専門知識をはじめ、信頼性も品質もすべて受け継いできました。現場では溶接中に起こりうる問題のトラブルシューティングに精通している必要があり、溶接工程、材料工学、電気工学、機械工学、製造工程への深い理解が求められます。ターンアラウンドの問題がどれほど技術的に複雑であっても、SILICONの技術者は独創的なソリューションをすばやく考え出すことができます。
この10年間は、過去の失敗から学ぶことの繰り返しでした。特に、言葉の壁を越えてチームをいかにトレーニングしていくかは試行錯誤の連続でした。困難にもかかわらず、チームは協力的な考え方を受け入れ、共に一体感をもって仕事に取り組みました。
八嶋知己は力説します。「プロジェクトは当初7月20日までに完了する予定でした。しかし、施工面積が40%増えたため、工期が延びました。チームの皆は2か月間家を空けていましたが、誰も文句を言わず、高いレベルの仕事を続けてくれました。これはとても特別なプロジェクトです。SILICON Asiaの高い品質基準を守ろうという、チームの配慮と意欲と尽力には本当に目を見張るものがありました。」
このような多様性に富んだ国際的なグループの一員となれたことは喜ばしいことでした。同じ目標を持って互いを尊重し合う、笑顔の絶えないチームでした。
ジェロームは言います。「成功とは目的意識とチームワークです。」
これほど的を射た言葉はありません。
SILICONのフルサービス・ソリューションでは、文化の違いや適応性を認識し尊重することで、コミュニケーションのベースが形成されています。RAWテクノロジーが大陸を越えて影響を与え、業界全体が当社とともにグローバルに進展していることに、大いに刺激を受けています。