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December 17th, 2024

SILICONの誕生秘話:創業者との一問一答

どの企業も、それまで存在しなかったユニークなソリューションから物事は始まります。SILICONにとって、それは情熱と決意の旅に火をつけるアイデアでした。このインタビューは、SILICONを単なるビジネスとしてではなく、今もその形成過程にあるレガシーの核心、1982年までさかのぼることになります。

Q: ウーターさん、SILICON設立の経緯を教えていただけますか。このビジネスを始めるきっかけとなったものは何ですか?

A: 私は板材や耐熱材など、ファブリケーター向けの部品を供給する会社に勤めていました。ある日お客様から、原材料だけではなく完成品を供給できないかという相談を受けたのです。会社の利益とは一致しなかったのですが、そのアイデアは私の心に響きました。妻でパートナーのシルビアと3ヵ月話し合った末、私たちは1982年1月に会社を設立することを決めました。製品が出来上がると、次々と注文が舞い込んできたのです。

Q: ご自身の成功に最も重要だったと思う資質は何ですか?

A: 13歳の頃から自分のビジネスを持ちたいと思っていたのですが、そのころはまだそれが何だかわかりませんでした。高校卒業後、大学でどの分野に進むかを決めなければなりませんでした。その時期は休みなく働きました。週末も含めて1日2回の皿洗いを3年間続けながら、さまざまな分野を模索しました。26歳でSILICONを立ち上げたとき、成功したいという決意を固めたことが大きな役割を果たしました。この事業への意欲と起業家精神は、創業当初においては非常に重要なものでした。

Q: 大学での専攻分野はどのように決めたのですか?

A: 私は数学、化学、物理といった技術的な学問がとても好きでしたが、語学も得意でした。オランダ語、イタリア語、英語が話せましたし、ロシア語、フランス語、ドイツ語を学ぼうとしたこともありました。語学が好きで人とコミュニケーションを取るのが楽しかったのです。言語に興味はあったのですが、私は技術職の道を選びました。大学では材料工学を専攻し、それがSILICONでの仕事の基礎となりました。

Q: ご自身の価値観は、立ち上げ初期のSILICONにどのような影響を与えましたか?

A: 私は常に高品質の製品を作ることを目指し、品質がわが社を際立たせると信じていました。優れた製品で差別化を図ったり、その当時にはなかったユニークなサービスを提供することで、抜きんでることができました。自分は自分の道を進むと決意していましたし、そのマインドセットが前進の原動力になりました。

Q: 創業時、SILICONの将来像をどのように描いていましたか?

A: 当初、私はSILICONを、おそらく1人か2人のスタッフを加えた小規模な事業として構想していました。23カ国から85人もの従業員を擁する現在の規模まで成長するとは想像もしていませんでした。シルビアが財務を管理してくれて、とても助かりました。私のほうは、製造や、ガレージでの最初のアンカー製造、顧客訪問、プロモーション、マーケティング、そして販売など、他のすべてを担当しました。私にはそれらすべてをこなすエネルギーがありました。信じられないほど忙しかったです。

Q: 会社が成長し始めたのはいつですか? 成長のきっかけは何でしたか?

A: 転機は、最初の従業員、フルコを雇った1986年に訪れました。技術的な洞察力があって、すばやく機械を修理できる能力を持つ彼は、貴重な人材でした。おかげで生産性を大幅に向上させることができました。

Q: SILICONを経営していて一番好きだったことは何ですか?

A: 発明家のような役割ですね。問題を解決するために新製品を発明したり設計したりすることが一番好きでした。耐火材の業界の人々は多くの課題に向き合っていましたが、それは今も変わっていません。私はそうした人たちのお役に立てましたし、今でも役に立てます。私は常に、業界で使われている製品よりも優れた製品を提供してきました。自分の強みは、冶金の専門技術、知見、そして創造力です。お客様により良い製品をお届けすることが私の最大の原動力でしたし、今でもそうです。

Q: SILICONの歴史の中で最も良い思い出は?

A: きつい仕事と長時間労働は大変でしたが、やりがいがありました。夜中まで働いていたことを覚えています。シルビアと、当時まだ幼かった娘のダニエルが、オフィスに夕食を運んできてくれました。1日20時間近く働いていました。ダニエルは現在、エンジニアリング部門の責任者です。もうひとつの思い出は、現在シニアプロジェクトマネージャー兼RAWスペシャリストのジェロームが、あるプロジェクトを支援するために私と一緒にバーレーンに緊急出張したときのことです。こういった思い出は、私にとって非常に特別なものです。

Q: SILICONの主要なオフィスのロケーションはどのように決めたのですか?

A: 当社の本社(アンカーソリューションとRapidアーク溶接の事務所兼製造工場)はオランダにあります。他の拠点への展開は、市場主導で決めています。

最初はアメリカでした。1998年に造船所を訪れ、そこにSILICONの事務所を開設することを決めました。ずっと後になって日本事務所を開きました。いずれのロケーションも、現地市場のビジネスチャンスと課題を検討して選びました。

Q: チームについて最も誇りに思うことは?

A: 私は、当社の技術に献身的に取り組んでいる溶接チームをとても誇りに思っています。いつか私が引退する日がきて、他の人たちが引き継がなければならないときが来ると思います。チームのみんながこの仕事を本当に大事にしてくれていることを知っていますので、将来については安心しています。

Q: SILICONの成功と成長において、イノベーションはどのような役割を果たしましたか?

A: SILICONが成功し、成長してきた核心にはイノベーションがあります。私たちが得意としていることは、市場の最も差し迫った課題を解決するための新しいソリューションを作り出すことです。当社の卓越性へのコミットメントが、常に可能性の限界を突破していく原動力になっています。私たちの目標は、お客様の期待を上回る製品を開発することです。コアバリューに忠実であり続けることで、当社が業界をリードし、新たな業界基準を設定し続けることができると信じています。

Q: CEOとしてのモチベーションと創造的マインドをどのように維持していますか?

A: 人生には目的が必要です。目的が、私たちを動かす原動力になります。目的がなければ、起動力はありません。私は仕事を始めた頃このことを学びました。メンターと2週間行動を共にして、仕事、顧客関係、目的を見つけることに対する私の考え方はガラッと変わりました。私のメンターは、物事を違った角度から見ることの大切さを教えてくれました。結局、目的を持つことに行き着くのです。自分のやっていることを信じていれば、それがその人の原動力になります。目的がなければ、やる気も方向性も失ってしまいます。私の原動力は、技術的な課題を解決して人々をお手伝いすることにあります。お客様をお助けしてお客様が感謝してくださるのを見ると、とてもやりがいを感じます。最高の幸福を感じます。

SILICONから皆様へ、日々のご尽力に感謝を込めて ハッピーホリデイ!

パートナーおよびクライアントの皆様、素晴らしい2024年をありがとうございました!
皆様は毎日、世界が正しい方向に回り続けるように、大きな力を尽くしてくださっています。

それぞれの現場で、さまざまな役割をこなしながら、まるで魔法のように日々の「ターンアラウンド(良い方向への転換)」を成し遂げてこられました。
このメッセージは、そんな皆様に向けた小さなご提案です。
少しだけ立ち止まり、この一年に自分に起きたこと、自分が成し遂げたことを、ぜひ振り返ってみてください。

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